アウトプット重視の授業の怖さ

3.学習

近年の教育はアウトプットこそが正義という感じです。
でも、アウトプットはインプットがあって初めて成り立つと考えます。
例えば、語彙の少ない幼児に難しい問題を考えさせても、理解も思考もできません。ましてや結論となる表現もできません。

面白い記事は、小学6年生の全国学力調査で「椅子4脚の重さが合計7キロあった場合のこの椅子48脚分の重さ」を問う問題です。(Yahoo!ニュースより)
島根県の丸山知事は正解率55.5%の結果をみて、「日本の45パーセントの小学生が解けてない。これに危機感を覚えませんか。我が国の義務教育はもう体をなしてない可能性があるってことをこの数字は示している」 といい、また、「全国の教員が他の時間を減らしてでも子どもたちが何につまづいているか分析し、改善につなげてほしい」と述べている。

つまり、アウトプット云々と授業内容を試行錯誤している間に、生徒は教育改革の犠牲になり、昔の教育方法なら理解できていた内容も理解することができなくなっている現状を訴えていると考えます。

もちろん世の中は変化しています。全世界を見据えたグローバル化の中にいます。
しかし、小手先の発想で今まで培ってきたものを排除し取り組むのはいかがなものかと考えます。

そうそう、校長が言っていたっけ。教員が授業で教えようとしてしゃべるのは「ただのトークショーなんだよ。そんなのは要らないんだよ。生徒に考えさせて発表させる授業をすれば良いんだよ。」
知識もない生徒に何のアウトプットを期待しているの?

他の学校の校長は、「ICTを使って楽しそうに授業をしていてくれれば管理職としてうれしいんだ」とも言っていた。

いったいこの国はどこに行きたいのやら。
学力を身につけさせたいのならば公立学校には問題があり過ぎます。

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